PCサイトで見る

気管支炎

気管支炎の症状 は風邪をこじらせた状態に似ていることが多く、主な症状は咳・痰です。

風邪との違い

風邪の場合は鼻から喉、声帯までを中心に炎症が起きることが多いのですが、気管支炎の場合はもう少し奥の気管支に炎症が及んでいると考えると分かりやすいと思います。

原因

気管支炎の原因はライノウイルス、アデノウイルス、インフルエンザウイルスなどが原因ウイルスとして有名です。
また、ウイルスだけでなく、肺炎球菌などの細菌、肺炎マイコプラズマや肺炎クラミジアなどの病原体の感染が気管支炎の原因となることもあります。

予防方法

気管支炎を予防するためには原因ウイルスや細菌を体内に取り込まないようにすることが大切です。
手洗い、うがいを励行することが最も簡単で確実な予防方法になります。
また、外出時のマスクの着用、特に人混みに出かける際にはマスクを着用すると感染予防に効果的です。

ウイルスや細菌が体内に侵入しても症状を引き起こさないように栄養をしっかりと摂り、睡眠も十分にとるようにして身体の抵抗力を高めることも予防につながります。

種類

気管支炎は急性気管支炎と慢性気管支炎に分類することができます。

急性気管支炎はウイルス感染によって発症し、数日から数週間続き、一般的に約90日程度まで続く気管支炎を指します。

一方、慢性気管支炎は気管支炎の症状が90日を超えて数か月から数年続くものを指します。

検査

気管支炎は通常特別な検査を実施せずに、問診によって症状を調べ、診断をつけることが多くなります。
しかし、症状がある場合にはその症状に応じた血液検査を行うこともあります。

気管支炎の症状は肺炎など呼吸器の病気と類似しているため、それらの病気の可能性を除外するために胸部X線検査を行うこともあります。(当院では胸部X線検査設備はございません)

症状

肺炎に似た長く続く咳や痰の症状があるものの、レントゲン写真などの検査で肺炎ほどひどい状態ではない場合、気管支炎と診断されます。

治療法

呼吸器は、鼻から喉までの上気道(じょうきどう)と、気管支から肺までの下気道(かきどう)に分けられます。

 

健康な人の上気道には、常に細菌が存在していますが、下気道には菌は存在していません。

 

このため下気道である気管支に炎症が起きて抵抗力が弱くなった場合、上気道の細菌による細菌感染が起こることも多く、抗菌薬が必要になることがあります。

しかし、気管支炎の治療は必ず抗菌薬を用いるべきということではありません。

安静にしていると自然軽快することもしばしばです。

 

原因となる病原体については、乳幼児ではRSウイルスやパラインフルエンザウイルスによる細気管支炎が代表的ですが、成人も含めると気管支炎を起こす頻度はマイコプラズマウイルスが多いと考えられています。

 

気管支炎の治療薬

気管支炎の治療は、対処療法を基本とし、細菌感染が原因と疑われる場合には抗菌物質の内服薬を使用します。
症状が消失するまで日常生活を楽に送ることができるということを目的に処方されます。

対処療法では、炎症による痛みを和らげるための痛み止め、炎症に伴う発熱を和らげるための解熱剤、咳止め、痰切りなど中心に処方されます。

マイコプラズマによる気管支炎は激しい咳が特徴的で、自然軽快することが多いのですが、抗菌薬を用いる場合にはマクロライド系、テトラサイクリン系、ケトライド系、ニューキノロン系抗菌薬が有効です。

 

気管支炎の咳は、まずは安静にして経過を観察することが最も適切ですが、あまりに症状がつらい場合にはリン酸コデインあるいはリン酸ジヒドロコデインという、咳を出す中枢に作用する比較的強い鎮咳薬を用いることがあります。

コデイン以外の効果は乏しいことがありますが、この他にも麦門冬湯(ばくもんどうとう)や清肺湯(せいはいとう)などの漢方薬を用いることもあります。

気管支炎の保険診療

気管支炎の治療は保険診療内で行うことができます。
そのため、気管支炎の治療で当院内科を受診される場合には健康保険証をご持参ください。