尖圭コンジローマ
尖圭コンジローマとは?
尖圭コンジローマは、性感染症の一種です。
性感染症というと尿道のかゆみや痛みなどの症状があるイメージですが、尖圭コンジローマの場合は他の性感染症とは異なり、イボができるという特徴的な症状が現れます。 そのため、感染してイボが見つかれば比較的早い段階からも治療が可能です。
しかし、女性の場合は見えにくい部分にイボが生じることが多いため、発見までに時間がかかってしまうことも少なくありません。 男性でも肛門周辺にイボが生じれば発見までに時間がかかることもあります。
尖圭コンジローマに感染するとHIVや梅毒に感染するリスクが高くなるといわれているため、性器周辺にイボを発見した場合にはすぐに泌尿器科や産婦人科で診察を受けるようにしましょう。
原因
尖圭コンジローマはヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することが原因で発症します。
HPVにはさまざまな種類があり、尖圭コンジローマを引き起こす型は6型と11型です。 6型と11型は良性のウイルスですが、悪性型のウイルスも同時に感染する場合もあります。
悪性のウイルスは女性であれば子宮頸がんを、男性であれば陰茎がんを引き起こすリスクがあるため注意が必要です。 HPVは皮膚や粘膜の小さな傷から体内に侵入してくるため、大部分は性行為もしくは性行為に似た行為で感染します。
また、妊娠時に母親が感染していれば母子感染するリスクもあります。
症状
感染すると、数週間~数カ月の潜伏期間を経て発症します。 症状は男女ともに性器や肛門付近に生じることです。
発症初期のイボは小さくてわずかに膨らんでいる程度ですが、顆粒状に表面が増殖して徐々に尖った形に変形していきます。 そして、鶏のとさかやカリフラワーのような先端の尖った独特な形状のイボになることもあります。イボの色は薄いピンクや茶色などの色で、痛みやかゆみを伴うことは少ないです。
しかし、イボが大きくなり増大することで違和感や軽いかゆみを覚えることや、擦れることで出血することもあります。 女性の場合には膣の入口や肛門の周辺に発症することが多いですが、膣内部や肛門内部にも発症することがあるため、発見が難しいことも少なくありません。
男性の場合には亀頭や陰茎に発症することが多いですが、包皮や尿道口など見えにくい部分に発症することもあります。
診断
尖圭コンジローマは特徴的なイボが生じるため、多くは問診による経過の確認、視診および触診による患部の確認で診断で診断します。
通常は特別な検査を行いません。 フォアダイスや真珠腫様小丘疹、包皮腺などの生理的変化と間違われるような場合もありますので、自己判断せずに疑わしい症状がある場合には泌尿器科や皮膚科を受診してください。
治療
冷凍凝固法や塗り薬による薬物療法が行われます。 液体窒素を用いた冷凍凝固法が用いられます。
液体窒素を浸した綿棒をイボに押し当てることで凍結させ、感染した皮膚ごと壊死させる方法です。 一度の施術ですぐに完治することは少なく、数回繰り返すことが多くなっています。
また、症状によっては塗り薬の併用もしくは塗り薬のみで治療を行います。 この塗り薬は尖圭コンジローマの増殖を抑制し、免疫力を高める効果があります。
塗り薬は就寝前に塗布して、朝に石けんとシャワーで洗い流してください。 こうした治療を行って消えたとしても、皮膚や粘膜にはウイルスが残っている可能性もあり、必ずしも完治したわけではありません。
再発することも多いため、経過観察を続けながら根気よく治療することが必要です。
当院の診療内容
当院泌尿器科では、男性の尖圭コンジローマを保険診療しております。女性の尖圭コンジローマの診療はしておりません。
保険適応であれば、治療代だけでなく薬代も自己負担が3割になります。 当院では、保険診療なら診察・冷凍凝固法の費用は1500円程度、2週間分の薬代は000円程度です。
新宿西口徒歩1分、南口徒歩2分の場所にあり、働くお忙しい方のために、お待たせしない泌尿器科外来を目指しておりますので、お気軽にご相談ください。