ヘルペス
原因
ヘルペスには単純ヘルペスウイルスと帯状疱疹ウイルスの2種類があり、単純ヘルペスウイルスの1型と2型のタイプが口唇ヘルペスと性器ヘルペスを発症するタイプのウイルスになります。
また、性器ヘルペスは発症中に性感染症に感染する可能性が高くなります。
ヘルペスの種類によって症状が違ってくるので、自分の体がどのような状態なのかを知っておくこと重要になります。
ヘルペスの歴史
現在の病態が「ヘルペスウイルス」と決定されたのは20世紀に入ってからですが、存在したのは2億年前という説もあります。 ヘルペスは長く生き延びる方法を知っている頭のいいウイルスといわれています。 この賢さが現在の生存の武器となっているといわれています。
ヘルペスの症状
口唇ヘルペス
口唇ヘルペスは唇にできる水ぶくれが特徴です。
感染して初めて症状が出る場合は、再発に比べるとやや症状が重くなります。
水ぶくれができる前には、皮膚のピリピリ感やチクチク感などの自覚症状があり、その後は赤く腫れてきた部分にかゆみを伴うこともあります。
2~3日してから赤く腫れた部分に水ぶくれができます。
この時点からリンパ節が腫れたり、熱が上がったりと全身症状が見られることもあります。
水ぶくれがかさぶたになり完治するまでには2週間からそれ以上かかる方もいます。
性器ヘルペス
性器ヘルペスは、性器だけではなく肛門や太ももあたりにも水ぶくれが現れます。
かゆみも伴いますが、水ぶくれが破れじくじくと潰瘍状になり痛みが強くなること多く、
発熱も39℃近くまでの高熱と症状が重症化します。
ヘルペスの原因
単純ヘルペスウイルスが皮膚や粘膜から侵入し、神経が集中している神経節にとどまります。そこでウイルスたちがひっそりと増殖し始めます。感染してすぐに症状が出る場合もありますが、疲労やストレス、風邪、胃腸障害、紫外線などが引き金となって症状が現れます。 ヘルペスにはいくつかの種類があり、水泡の出る場所は一ヶ所ではありませんが、いずれも接触感染によるものです。 新宿(西新宿)から当院皮膚科にお越しの患者様の多くは口唇ヘルペスです。 口唇ヘルペスはキスで直接触れたり、またウイルスが存在する部位を触った手などを介して感染します。
治療法
口唇ヘルペスにかかるとかゆいのは勿論ですが、
女性の場合 見た目も気になってお化粧で隠そうとしても症状が却って悪くなるので、だいたい2週間くらいで治るとわかっていても薬で一日も早く治療したいかたも多いと思います。
感染力が強いウィルスなので、早く治さないと他に感染するとこわいですよね。
そのためにも専門家の皮膚科に行くことをお勧めします。
病院に行くと治療法としては抗ウィルス薬の投与や二次感染予防のために抗生物質を用いる場合があります。
でも病院に行く時間の無い方には市販薬のテレビCMでお馴染みのアクチビア軟膏もあります。
このアクチビア軟膏は、アイクロビルという医療用成分が含まれててウィルスの増殖を抑えてくれる強い味方です。
また初めて口唇ヘルペスになった方に市販で買える漢方薬「銀翹散」も良いそうです。
でもやはり的確な診断をしてもらったほうが安心ですね。
予防法としては、なんと言ってもストレスを抱えて体力や抵抗力を落とさないようにしてバランスの良い食事と十分な睡眠が一番です。
口唇ヘルペスは、感染力が強く家族間でもタオルなど一緒に使うことはしないで、洗濯したら出来る限り日光に当てましょう。
コップも要注意です。
食器は、きちんと洗剤で洗いましょう!
ヘルペスの予防方法
一度ヘルペスウイルスに感染してしまうと、ウイルスを体外に追い出すことはできません。 体力が低下したり免疫力が弱まったりすることを機会に何度でも症状は現れます。 普段から気を付け予防を心がけることが必要です。
予防方法
・ストレスや疲労をためない
・寝不足は自律神経のバランスを崩してしまうので十分な睡眠時間をとる
・紫外線も皮膚を直接刺激するので夏場などは十分なUV対策を行う
ヘルペスに効く食べ物
ヘルペスウイルスはアルギニンという成分を栄養として増殖する傾向にあります。
このアルギニンを抑制する働きがあるのがアミノ酸のリジンと言われています。
リジンを含んだ食べ物を摂ることで、ヘルペスウイルスの活動抑制が可能となります。
リジンが含まれている食べ物
そば、サバ、かつお、豆腐、ヨーグルト、牛肉、鶏肉
ヘルペスに効く食事
リジンを含む食品を摂ることに加えて、免疫力をアップさせる食事が大切です。
主菜にはコラーゲンもたっぷり含まれ、リジンも豊富な鶏肉を使いながら、副菜には抗酸化作用のあるかぼちゃの煮物などが良いです。
逆に、チョコレートやナッツ類はヘルペスウイルスが好きなアルギニンの材料となりますので控えることが良いでしょう。
ヘルペスの注意点
水ぶくれができる前に早いうちに病院で治療を受けると早期に症状は改善しますが、水ぶくれができてしまった後は感染力が強くなってしまいます。
家族間でも感染を広げないために、以下のような注意が必要です。
▪患部に触れた手であちこち触らずに必ず洗い流す
▪フェイスタオルやバスタオルの共有は避ける
▪性器ヘルペスの場合は、性行為の際にコンドームを使用
(※ただし危険度は減らせますが、完全な予防にはなりません。)
▪患部を清潔に保つ
ヘルペスの治療薬
治療薬としては抗ヘルペスウイルス薬の処方が一般的です。抗ヘルペスウイルス薬はウイルスを死滅させる作用はなく、ウイルスの増殖をストップさせる作用があります。 早期に受診される場合はヘルペスの症状が軽いため、塗り薬だけでも治療可能です。
飲み薬としては、バラシクロビルやアシクロビルがあります。塗り薬としてはビダラビンやアシクロビルがあります。
ヘルペスの検査
水ぶくれができていたらそこから浸出液を採取してウイルスの有無を調べる方法と、血液検査をしてヘルペスウイルスに対する抗体があるかどうか調べる方法(抗体検査)があります。
抗体検査は、ヘルペスができていなくても検査可能となっています。
ヘルペスの保険診療
ヘルペスは医師の専門的な診断のもとでの治療が必要です。 自己判断で市販の軟膏や鎮痛薬では完治せず、逆に悪化してしまい二重のコストになる可能性があります。
新宿区西新宿の当院皮膚科では、ほとんどが保険適応な治療となります。場合によって自費負担が発生するようであれば、できるだけ軽く済むような最良の方法をもって対応しております。新宿や西新宿でお仕事されている方には立地的にも良く、気軽に診療を受けれる条件を兼ね備えておりますので、ぜひお越しくださいますようお待ち申し上げております。
ヘルペスの治療費用
保険適応の範囲であれば、成人は3割自己負担となります。 患者様のヘルペスの症状の度合いによっても適応薬は変わりますが、患部に違和感を感じた場合すぐに受診していただくと比較的早く改善することができます。