鼻水

鼻水とは

鼻腔内を湿らせて鼻の膜を保護したり外部からの微生物やウィルスの進入を防ぐために分泌される液体。液や血管の浸透液などから混成されている。洟 (はな) とも言う。一般的にティッシュで処理されるが、ごくまれにすすった後に飲む子供がいるがこうしてしまうと、本来外に出すべき物を中に取り込んでしまうので病気などが悪化する。

鼻水の増加は何かの病気である可能性が高い

鼻水そのものは、身体から分泌されているため危険性のあるものではありません。しかし、鼻水の量や質が通常の状態とは異なる場合、そこには明確な理由があるはずです。そして、往々にしてその原因は何らかの病気である可能性が高いのです。
 
つまり、何らかの病気を患い、その症状として鼻水の状態に変化をもたらしているということになります。一般的には「風邪」「鼻風邪」が該当し、自然に回復することが多いです。しかし、時には症状が慢性化するような場合もあり、その場合は適切な治療を施さないと鼻水に関する症状も改善することはありません。
 
新宿にお住まいの方もしくはお勤めの方で鼻水の量が増えた、もしくは鼻水の質に明確な変化が発生した場合は、早めに当院内科(内科と重なる耳鼻科領域も診療)にお越しください。

風邪・鼻風邪

鼻水に関係する症状が現れる代表的な病気は、やはり「風邪」や「鼻風邪」だと言えます。「ライノウイルス」や「アデノウイルス」といった風邪の原因となるウイルスに感染することで発症します。一般的な風邪の症状としては発熱や咳を伴うことが多いです。

 副鼻腔炎

風邪を引いた後に、粘性の強い鼻水が続いて出る場合は「副鼻腔炎」という病気を患っている可能性があります。これは、急性鼻炎(鼻風邪)に続き、鼻の粘膜の炎症が鼻腔から副鼻腔にまで拡大した状態で、副鼻腔の粘膜が腫れてしまう病気です。
 
腫れた副鼻腔粘膜は厚くなり、分泌物が増加します。また、細菌感染によって膿が溜まるようになります。そのため、慢性化して膿が溜まるようになると「蓄膿症」とも呼ばれます。咳や、頭が重く感じるといった症状を呈することがあります。

アレルギー性鼻炎

鼻水と聞いて、真っ先にこの病気を思い浮かべる人も少なくありません。アレルギー性鼻炎は、文字通りアレルギー反応によって引き起こされる鼻炎です。具体的には「通年性」と「季節性」に分類され、前者はハウスダストなどを原因として、後者は花粉を原因とする通称「花粉症」と呼ばれるタイプです。

どちらの場合でも、主な症状として鼻水、鼻づまり、くしゃみの症状を呈することが多いです。季節性アレルギー性鼻炎の場合は、これに加えて目のかゆみの症状を呈することが多いです。

季節性アレルギー性鼻炎の場合、特定の季節のみ症状が発生し、雨や風などの気候によって症状の大小が変化するという特徴があります。一方で通年性の場合はアレルゲンが年中存在しているため、耳鼻咽喉科などで薬を継続的に内服します。新宿にお住まい、お勤めの方でアレルギー性鼻炎の症状に思い当たることがある場合は、当院内科(内科と重なる耳鼻科領域も診療)で適切な治療を受けてください。

血管運動性鼻炎

アレルギー性鼻炎は、原因となるアレルゲンを検査で特定することで診断することができます。しかし、場合によってはアレルギー性鼻炎のような症状が現れているのに、詳しいアレルゲンを特定できない場合があります。これを「血管運動性鼻炎」と診断します。

血管運動性鼻炎は、患者さんの周囲の環境に対して鼻の粘膜の「局所自律神経」が過敏に反応することで鼻水などの症状を引き起こします。例えば、暖かい部屋から急に寒い空間に移動した場合に、急激な温度差が鼻粘膜を刺激することで発症することがあります。主に、エアコンによって外気温との差が激しい場所で発生しやすいです。

また、人によってはタバコの煙や空気の乾燥、ストレスによって鼻の局所自律神経を刺激することもあります。場合によっては、鼻水やくしゃみの症状が特定の場面でのみ発生することで血管運動性鼻炎である(具体的な病名は知らなくても、温度差などによる症状であると理解している場合も多い)と判断できることもあります。